マーケティングとは、自社の商品やサービスの価値を認識し、その価値を感じてくれる人や企業に対して、効率的に価値を伝え、体験してもらうための一連の活動のことです。
マーケティングの定義として、商品やサービスの開発までマーケティングに含める場合もありますが、商品やサービスの開発や生産には技術的な観点や経営的な観点が不可欠なため、本サイトでは基本的には含めていません。
もちろん、商品を企画することは、マーケティングの重要な役割の一つです。マーケティングを行う中で、市場や顧客の情報が得やす炒め、商品やサービスの企画や開発に関わり、意思決定に必要な情報を提供したり、議論に加わることは重要です。
4Pとマーケティング
E. J. マッカーシーは、4Ps(または単に4Pと呼ばれる)マーケティングのフレームワークを考えだしました。4つのPとは、それぞれProduct(商品やサービス)、Price(価格)、Place(流通経路)、Promotion(広告・宣伝)のことです。この相互に依存する4Pをいかに構成するかが一つの重要な役割になります。
このように、マーケティングには商品や価格が重要な要素として含まれています。先に、商品の開発は含まないと言いましたが、例えば、付加的なサービスやオプション、初回顧客向けの企画や割引など、商品やサービス、価格などを企画し実行することは、マーケティングの重要な役割の一つです。
このように、マーケティングは商品やサービスの開発や生産にも大きな影響を与えますが、製品を作り出す人や組織は開発部門や生産部門、あるいはサービス提供部門の役割であり、新商品や新サービスなどの最終決定は経営部門にあると考えています。
マーケティング活動の概要
また、マーケティング活動をする上では、いわゆる3C分析と言われる自社(Company)、競合(Competitor)、市場・顧客(Customer)を調査し、自社の商品やサービスの強みを明らかにすることが最も重要の活動の一つです。自社の商品やサービスの価値をきちんと顧客に伝え、自社の商品やサービスを選んでもらうためには、3C分析が欠かせません。
さらに、通常は市場・顧客を複数のセグメントに分け(分類することです。セグメントすることをセグメンテーションと言います)、その中からターゲットを決め(ターゲティングと言います)、マーケティング戦略を検討、策定していき、自社の提供する商品やサービスの立ち位置を決めていきます(ポジショニングと言います)。その際には、場合によっては複数のセグメントやターゲットごとに3C分析を行い、4Pを作り上げていきます。
このように、3C分析は、マーケティング活動において何度も行う、非常に重要な観点、分析手法である。
顧客の理解とまとめ
マーケティングでは、3C分析やセグメンテーション、ターゲティング、4Pの構築などを通じて、常に顧客のことを考えていきます。顧客の属性だけでなく、状況や課題、目的に応じて、自社の商品やサービスが最も価値を提供できる顧客を知ること、自社の商品やサービスの価値を知ることが大切です。
このように、自社の価値を見出し、その価値を顧客に伝え、体験してもらい価値を感じてもらうことがマーケティングの役割であり、そのための活動がマーケティング活動です。
監修者プロフィール
大学で経営学を学んだ後、IT関連のベンチャー企業に就職。以後、15年以上マーケティングに携わる。プロダクトオーナーなどを経験し、現在はマーケティングコンサルタントとして活動中。