マーケティングの中でも、人々が日常的にスマホなどでインターネットを使うようになった現在では、WEBマーケティング（デジタルマーケティング）はとても重要です。特に、WEB広告は、数万円程度の少額の投資でも始目られる、効果的かつ費用対効果が高い広告手段の一つです。この記事では、WEB広告の特徴と概要について説明します。
WEB広告とは
WEB広告は、インターネット上の様々なWEBサイト、SNS、検索サイトやアプリの中に出稿する広告の総称です。WEB広告はクリックすることができ、自社の商品やサービスのサイトやページに誘導し、問い合わせや購入などを促したり、情報を提供したりすることができます。
WEB広告は、広告のクリック数に応じて料金を支払うもの（クリック課金）や広告の表示回数（インプレッション課金）で支払うもの、一定期間広告を掲載することで支払うものなど、様々な料金形態があります。広告の種類にもよりますが、1クリック数円から数百円程度で広告を出すことができ、予算を事前に決められるため、テスト的に広告を行うことも容易です。
ただし、1クリックいくらという広告費は、WEB広告の多くは入札によって決まることが多いため、競争が激しい場合は、まとまった効果を得るための投資額が大きくなる可能性があります。そのため、事前にシミュレーションをすることが大切です。
WEB広告の種類
WEB広告には様々な種類があり、分類の仕方も様々にできますが、代表的なWEB広告をいくつか紹介します。
リスティング広告（検索連動型広告）
リスティング広告（検索連動型広告）は、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果画面に表示させられる広告です。キーワードごとに広告を出稿でき、ユーザーがそのキーワードを検索した際に、広告が表示されます。
リスティング広告の特徴は、ユーザーが自分で情報を探している状況で広告を表示できることです。ニーズがはっきりしていて、主体的に行動している状況のため、確度の高い見込み顧客に広告を配信できます。また、キーワードによって表示される広告が異なるため、ターゲットとするユーザーに合わせた広告を作成し、配信することができます。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリ内に、バナーややテキストなどを出稿する広告を指します。広告主は、広告を表示させたいWebサイトやアプリに広告を掲載し、そこから集客することができます。
ディスプレイ広告の特徴は、広告掲載先が多岐にわたることで、大規模な集客が可能になることです。また、画像やテキスト、動画など広告の種類が多様であり、ユーザーに合わせた広告を作成し、配信することができます。
SNS広告
FacebookやInstagram、Twitter、TikTokなどのSNSに配信できる広告です。大きな分類では、ディスプレイ広告の一部です。
SNS上の投稿と同じような見せ方で、投稿が表示される場所に広告を配信できるため、他のディスプレイ広告などと比べて、目に留まりやすいことが特徴です。また、空いている時間を使ってSNSを使うユーザーが多いため、広告のクリック先でも時間を使ってもらいやすく、そのため、問い合わせや購入などに繋がりやすい広告と言えます。
その他のWEB広告
その他、Youtubeなどの動画サイトで、CMのように流せる広告や、SNS上で影響力を持つインフルエンサーに商品を紹介してもらう広告、購入や問い合わせがあって初めて料金が発生する成果報酬型の広告（アフィリエイト広告と呼ばれる広告は成果報酬型が多いのが特徴です）など、様々な種類の広告があります。
WEB広告のメリット
ターゲットを細かく決められる
WEB広告は、配信先やターゲットを細かく設定することができます。例えば、検索しているキーワードや地域、趣味や興味関心など、様々な情報を元にして特定のユーザーに広告を配信することができます。そのため、それぞれのターゲットの状況やニーズに合わせた広告を配信することができます。
クリックなどの行動対して費用をかけられる
WEB広告は、課金方式がクリック数によるものが多く、広告を掲載しても全く何も行動につながらなかったというような広告費の無駄が起こりにくい特徴があります。クリック課金の広告であれば、少なくとも自社の商品やサービスのサイトを見てもらって初めて広告費がかかることになります。
効果測定が行いやすい
広告がどの程度表示され、どのくらいのクリック率でどのくらいの問い合わせや購入など（コンバージョンと呼ばれます）があったか実数や率を測定することができます。広告の効果を的確に把握することができるため、効果測定に基づいて広告の改善点を把握し、改善策を実施できます。
WEB広告を行う上での注意点
メリットの多いWEB広告ですが、次のような注意点もあります。
競合が多い場合がある
すでにWEB広告を始めている競合が多い場合があり、その場合には、競争のため、広告費が高くなることがあります。そのため、事前に競合調査をしたり、費用や効果のシミュレーションを行うことが重要です。また、競合が少なく効果がある広告が無いか、キーワードや配信場所ごとに調査することも重要です。
継続的に改善することが大切
WEB広告は効果を数値で測ることが容易で、広告内容も比較的、手間をかけずに変えられます。そのため、継続的に数字を見ながら、広告の内容やクリック先のサイトやページを改善していくことができます。
改善を重ねることで、数倍以上の広告効果を得られることもあるため、最初に良い広告を出すのも大切ですが、試行錯誤を重ねながら、継続的に改善していくことも大切です。
長く投資を続け、多くの改善をしてきた企業の広告と、少しの投資で改善を行なっていない企業の広告とは大きく差が出る可能性が高いため、目先の利益だけでなく、長い目で広告を改善していくことが重要です。
まとめ
WEB広告は、少額から始められます。またターゲットを細かく決めて、それぞれのターゲットに合わせた広告を配信することができます。さらに、効果測定が容易なため、効果を出しやすい広告手段の一つです。ただし、競合が多い場合があり、事前にしっかりと調査を行うことが大切です。
効果測定を行い、広告内容やクリック先の改善によって大きな差が出るため、継続的に改善策を実行し、試行錯誤を繰り返すことにより効果的なWEB広告を展開することができます。
監修者プロフィール
大学で経営学を学んだ後、IT関連のベンチャー企業に就職。以後、15年以上マーケティングに携わる。プロダクトオーナーなどを経験し、現在はマーケティングコンサルタントとして活動中。
